相川コミュニティセンター

 高知空港から山間部に向かって車で1時間程度走るとたどり着く、高知県土佐郡土佐町。早明浦ダムを見ながら、「道の駅土佐さめうら」を超えた先に、目的地の小学校はあった。そこはいま小学校とは異なる使われ方をしているという。

 バブル時に作られたというこの学校施設は広く、高い天井が印象的だ。外からの印象は寂れた廃校だったが、中に入ると白い壁やしっかりと磨かれ光っている木の床が美しい。現在は「相川コミュニティセンター」として地域の集い場としてだけでなく、光インターネット回線を完備させた「シェアオフィス相川」として活用されている。

 管理をしているのは、れいほくNPO。もともとは1階のみが地域とのコミュニティーエリアとして利用されていたというが、今では1階だけでなく2階、3階部分も会議室やオフィススペースへと生まれ変わっていた。ちなみに「れいほく」とは、嶺北地域のことで、四国の大河である吉野川の源流域で、四国の水瓶と称される早明浦ダムのある中山間地域を指す。

相川コミュニティセンターへ入る。中はとってもきれい

 れいほくNPOで事務局長を務める高橋誠さんは、もともとこの町の生まれ。だが、進学、就職と東京に出ていたため、自分も移住者に近い存在と笑う。

 今回はこのNPOの取り組みについて、高橋さんと、オフィスを構えるサンファースト株式会社の伊藤俊介さんに話を伺った。