河野外相と小野寺防衛相が訪米、国立墓地で献花

日米安全保障協議委員会(2プラス2)の会合に臨むため米首都ワシントンを訪れアーリントン国立墓地を訪問した河野太郎外相(左)と小野寺五典防衛相(2017年8月16日撮影)。(c)AFP/MANDEL NGAN〔AFPBB News

 8月17日、日米外務・防衛トップによる日米安全保障協議委員会(いわゆる「2プラス2」)の共同発表において、2015年版「日米防衛協力のための指針」を着実に実施していくこと、ならびに日米同盟のさらなる強化を推進することが再確認された。

「日米同盟の強化」とは?

 今回の会合のみならず、日本政府高官などがアメリカ政府高官や軍当局者たちと会合すると、常套句のように「日米同盟の強化」が強調される。少なくとも安倍政権が誕生して国防力の強化を口にするようになって以来、「日米同盟の強化」は日米共通の基本方針として何度も繰り返し打ち出されてきた。

「日米同盟の強化」の重要な目的、とりわけ日本にとって最も重要な目的は、「日本に対する軍事的脅威に対する抑止力を強化すること」、すなわち「抑止効果の強化」にあるとされている。

 もちろん日米同盟が軍事同盟である以上、「日米同盟の強化」とは「日米同盟から生み出される戦力がトータルで強化されること」を意味している。すなわち日米同盟が強化されれば、自衛隊と日本周辺に展開する米軍の戦力がトータルで強化され、その結果として日本に対する軍事的脅威は抑止される、ということになる。

強化されていない抑止効果

 だが、数年前からまるで念仏を唱えるように「日米同盟の強化」が唱えられてきたものの、1年前、2年前、3年前・・・に比べて具体的にどの程度、日米同盟は強化されてきたのであろうか?