どれくらいの人がテレワークをしているのか?

 まずは、どれくらいの人がテレワークをしているのかを確認しておきたい。

 制度の導入状況を見ると、雇用者全体の4.9%(2.5%+2.4%)の職場でテレワーク制度が導入されていて、自身が制度の適用者となっているのはその半数の2.5%に過ぎないことが分かる(図表1)。まだまだ、テレワーク制度の導入と適用は進んでいない。

図表1:テレワーク制度職場導入と自身の適用有無の割合(%)。
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 1週間のテレワーク時間から、テレワーク実施の様子を見てみると、実施者は雇用者全体の7.4%(5.3%+2.1%)であること、また、多くは8時間未満の実施と、終日ではなく、時間単位での実施割合が高いことが分かる(図表2)。

 また、テレワークを1時間以上実施した者のうち制度適用者の割合をみると、16.1%に過ぎないことから、多くの人が、制度に関係なくテレワークを実施している実態が分かる。いわゆる「持ち帰り残業」でやむを得ずテレワークをしている可能性がある。

 テレワークと労働時間の関係を検証するときには、制度を適用されてのテレワークであるか否かを区別してみることが必要であろう。

図表2:1週間のテレワーク時間と制度適用の割合(%)。右端はテレワークを1時間以上実施した者の中での制度適用者の割合(%)。
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