カールは例外だった?お菓子にカレー味が少ない理由

根底にあるのは古くからの日本人の「カレー観」

2017.06.23(Fri)漆原 次郎

「指で摘む菓子に対して、べとべとするカレーのパウダーの相性が悪い」といったことは考えられる。だが、これだけだと、同じくパウダーが手につくチーズ味やホットチリ味などがシェアを張っている説明が付かない。

 カレー味の菓子がさほど定着していないとすれば、やはり味に関わる理由があるのではないか。

味覚を独占してこそ「カレー」

 そんなことを悶々と考えていると、ラジオ番組で芸人のサンキュータツオ氏が示唆に富む考察をしていたのに出くわした。曰く「カレー味は強すぎる」のだ、と。

 たしかに、カレーのスパイシーな味は“自己主張”の強いものだ。なので私たちは、さまざまな「カレー要素」と接するとき、「カレーに味覚を独占される」と覚悟、あるいは期待するのかもしれない。

 もし、その覚悟なり期待なりに応えるようなカレー味の菓子があれば、私たちは、それを選ぶだろう、「カレーを味わおう」と。たとえば、カレー味の菓子では孤高のポジションにある「亀田のカレーせん」(亀田製菓)は、カレーの風味が強烈で、煎餅でなくカレーと向き合う感覚を強く抱かせる。

亀田製菓「亀田のカレーせん」。食べ始めから食後まで「カレー味」で占められる。

 味が強すぎるといえば「ホットペッパー味」もそうだ。だが、上述の通り「カレー味」とは違って、スナック菓子と店頭でよく置かれている。この違いは何か。

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