カールは例外だった?お菓子にカレー味が少ない理由

根底にあるのは古くからの日本人の「カレー観」

2017.06.23(Fri)漆原 次郎

 おそらく、日本人の精神性として「唐辛子は香辛料」「カレーは料理」という区分けがあるのだろう。「菓子と香辛料」の組み合わせは当然のものだとして「ホットペッパー味」を嗜好する。だが、「菓子とカレー」の組み合わせでは、カレーが“主”にならないと「カレー味」に向き合うまでに至らない。カレーに対する中心概念は、香辛料でなく料理だからだ。

 存在感の強さが中途半端なままであるなら、あえて「カレー味」とは表現しないほうが人びとの嗜好に合うのかもしれない。「サッポロポテト バーベQあじ」(カルビー)では、開発当初「カレー」をイメージして味づくりをしていたが、「カレーは家庭によって味が異なる」と考えて「バーベQあじ」と呼ぶようにしたという。

カルビー「サッポロポテト バーベQあじ」。発売は1974年。

「カレー“で”」でなく「カレー“を”」食べてきた日本人

 英国からやってきて突然のごとく接点を持ち始めた「カレー」を、今も日本人は「料理」として考えている。つまり「カレー“を”食べる」という感覚で、私たちはカレーと接しているのだ。

「カレー味」や「カレー風味」の菓子の大半は、ベース材料にカレーの要素を加えたもの。こちらと接するときは「(菓子を)カレー“で”食べる」という感覚になる。

「カレー“で”食べる」だと、カレーの存在がかえって邪魔になってしまうことがある。「カレー“を”食べる」ときこそ、カレーに正面から向き合う覚悟になれる。

「カレー味」の菓子も、「カレー“を”食べる」という気にさせるものがもっと増えれば、より繁栄していくのではないだろうか。

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