海外メディアの報道によると、米アップルはドイツの光学機器大手、カールツァイスと連携して眼鏡型の端末を開発しているという。
今年中に製品が登場する?
その端末とは、目の前の現実の場面にデジタル情報を重ね合わせて表示する「拡張現実(AR:augmented reality)」や、現実場面とデジタルをさらに融合させる「複合現実(MR:mixed reality)」を実現するもので、早ければ今年中にも製品が発表される可能性があるという。
これは、米マイクロソフトの元テクノロジーエバンジェリストで、著名ブロガーのロバート・スコーブル氏が、自身のFacebookページで報告したもの。同氏はカールツァイスの従業員にこのプロジェクトについての確認をとったという。
この話題について報じている米アップルインサイダーの記事によると、アップルのティム・クック最高経営責任者(CEO)はかねて、拡張現実技術の可能性について言及し、同社がこの分野に投資していることを明かしていた。
社内に専門の研究部門、企業買収続々と
この分野の技術で注目されているものには、実際の場面から離れ完全にデジタル世界の中に身を置く「仮想現実(VR:virtual reality)」もあるが、アップルのこれら分野の研究開発についてはこれまでに、様々に報じられている。
例えば昨年は、同社が拡張現実および仮想現実の研究分野で第一人者と言われるダグ・ボウマン氏という人物を雇い入れたと伝えられた。
ボウマン氏は、バージニア工科大学のコンピューター科学の教授で、同大学のヒューマンコンピューターインタラクション・センターのディレクターを務めていた人物。
3次元(3D)ユーザーインタフェースの設計と、仮想環境の有益性に関する研究が専門で、その研究範囲は、仮想現実と拡張現実の両分野に及ぶ。
そして、アップルにはこれらの技術を研究する数百人規模の部門があり、そこには同社がこれまで買収してきた数々の企業の人材がいるとも言われている。