米アマゾンが12月27日に一部だけ公開した、ホリデーシーズン(年末商戦)における販売データによると、今年は有料の会員制プログラム「Prime」や、同社の商品保管/配送業務「Fulfillment by Amazon」を通じて配達された商品の数が10億点を超え、同社にとって過去最高の年になったという。
アシスタント端末がベストセラー商品に
販売が好調だったのは、同社の人工知能(AI)技術を使った家庭向けアシスタントサービス「Alexa」に対応する製品。
これには、音声アシスタント機器の「Amazon Echo」とその小型版「Echo Dot」のほか、映像配信端末「Fire TV Stick」、タブレット端末「Fireタブレット」などがあるが、これらはいずれも全商品カテゴリーを通してベストセラーリストの上位に入った。
このうちEchoシリーズの販売は昨年実績の9倍以上。とりわけEcho Dotはギフトとして購入された商品のトップとなり、今年3月に初代モデルを発売して以来、「世界中で数百万台が売れた」(同社)という。
アマゾンはEchoシリーズをはじめとする同社製品について、販売台数を明らかにしないことで知られており、これらが具体的にどれだけ売れたのかは分からない。
だが、英ロイター通信の報道によると、アナリストらはAlexa対応機器の年初来販売台数は400~500万台と推計している。
あるアナリストによると、この台数は依然、アマゾンの業績を大きく押し上げるものではない。しかし顧客は音声命令によって様々なアマゾンのサービスを利用するようになっており、商品の注文もAlexaに頼んでいる消費者も少なくないという。