トランプ氏がNYタイムズ紙本社訪問、関係修復アピールか

米ニューヨーク市にあるニューヨーク・タイムズ紙本社を訪れたドナルド・トランプ氏(2016年11月22日撮影)。(c)AFP/TIMOTHY A. CLARY〔AFPBB News

「ニューヨーク・タイムズはドナルド・トランプ氏の大統領当選の意味を理解できておらず、いたずらに誤報や虚報を発し続けている」――。

 米国の大手新聞として長い伝統を誇るニューヨーク・タイムズに対して、米国連邦議会の下院議長も務めたことがある保守派の重鎮が、こんな手厳しい糾弾を表明した。

 ニューヨーク・タイムズは左傾リベラリズムの思想に流されて、米国の草の根から誕生したトランプ現象が理解できていない、あるいは意図的な曲解を続けている、という批判だった。現在の米国内の政治的分裂を象徴する動きとしても注目される。

民主党政権に加わる記者も

 この批判を公表したのは、連邦議会の下院議員を1979年から20年ほど務め、そのうち95年から99年までは下院議長だったニュート・ギングリッチ氏である。元々は政治学者であり、長年、保守主義思想の論客として知られてきた。

 94年の議会選挙では、共和党指導者として「アメリカとの契約」というスローガンを掲げて支持層を広げ、下院での共和党の議席を大幅に増やした。下院はそれまで40年間、民主党が多数派だったが、ギングリッチ氏の活躍により共和党は逆転を果たした。