知ってる?バーボンとテネシーウイスキーの違いとは

150年前、アメリカ最古の蒸留所を開いたジャック・ダニエル氏

2016.11.16(Wed)JBpress

アメリカで連邦政府に登録された最古の蒸溜所

 まずは、ジャック ダニエルの歴史を知っておきたい。アメリカはテネシー州リンチバーグという、人口600人ほどの小さな町に、創業者であるジャック・ダニエル(ジャスパー・ニュートン・ダニエル)氏が蒸溜所を引き継いだことから始まる。

ジャック・ダニエル(ジャスパー・ニュートン・ダニエル)氏。

 ジャック・ダニエル氏は、1850年9月、テネシー州に誕生した。7歳にしてウイスキーを製造・販売していた宣教師のもとに働き始めたという。そこで、ウイスキーの製造技術を習得。弱冠13歳という若さで、牧師よりウイスキー事業のすべてを引き継ぐことになる。

 この土地に蒸溜所を構えた理由。それが“ケーブ・スプリング”という鍾乳洞の奥から湧き出る良質なライムストーンウォーターだった。ジャック・ダニエル氏は、この天然水がウイスキーづくりに不可欠と、水源確保のため周囲300エーカー(東京ドーム28個分)の土地を購入。その時、まだ16歳というから驚かされる。

 同年に、ジャック・ダニエル氏はアメリカ政府にジャック ダニエル蒸溜所を登録。これがアメリカで連邦政府に最初に登録されたウイスキー蒸溜所となる。言い換えれば、150年前に誕生したジャック ダニエル蒸溜所こそが、アメリカ最古の登録蒸溜所なのだ。

バーボンウイスキーとテネシーウイスキーの違い

 さて、ここからはジャック ダニエルの特長や味わいについて、ジャック ダニエルを傘下に持つブラウン・フォーマン ビバレッジス ジャパン エルエルシーの草川美保さんにお話をうかがった。

――バーボンやスコッチをはじめ、ウイスキーにはいろいろな種類がありますが、素朴な質問をしていいですか? ジャック ダニエルはバーボンウイスキーですよね?

草川美保さん(以下、敬称略) 確かにジャック ダニエルはバーボンウイスキーです。しかし、それ以上にテネシーウイスキーなのです。

 ちょっと分かりにくいかもしれないので、まずはバーボンウイスキーとテネシーウイスキーの違いを知っていただきたいと思います。バーボンウイスキーと呼ぶには、次の4つの条件が必要です。

 (1)原料の51%がトウモロコシ
 (2)製造がアメリカ合衆国内
 (3)蒸留はアルコール度数80%(160 proof)以下
 (4)中身を焦がした新樽で2年以上の熟成

 テネシーウイスキーは、バーボンウイスキーの条件をすべて満たした上で、

 (1)テネシー州産
 (2)チャコール・メローイング製法

 という2つを満たさなければいけません。スパークリングワインで例えれば、フランスのシャンパーニュ地区でワイン法で定められた製法でつくられたものだけがシャンパンと呼ばれるのですが、それと同じような存在なのが、テネシーウイスキーです。「バーボンウイスキーであり、それ以上にテネシーウイスキーである」というのは、このような意味があるのです。

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