あまりにやる気が出てこなくて困った時に、尊敬する先輩に聞いてみたことがあります。「いつも充実していて、やる気いっぱいに見えますが、やる気がなくなることってないのですか?」

 その先輩の答えは次のようなものでした。

「いつもやる気はないよ。時々120%で集中して取り組まなければならない時があって、その時はやる気がないなんて言ってられないけれど、普段は60~70%の低空飛行だよ」

 それを聞いて、やる気が出ないのは誰にでもあることなんだとほっとした記憶があります。

これまでの「やる気」をグラフ化してみる

 さて、やる気が出ない状態とさんざん格闘してきた“ベテラン”として、いくつかの対応策をお伝えしようと思います。

 まず、紙にX軸とY軸の線を書いてみます。マイナスの象限は作らず、L字のようになります。X軸を「時間」、Y軸を「やる気」にして、これまでの人生のやる気グラフを書いてみます。すると、凸凹した波になるかと思います。これまで生きてきた時間をすべてグラフ化しなくてもけっこうです。社会に出てからでも、ここ数年でもオーケーです。

 X軸の最高を100とします。私の場合は100の状態が2~3カ月続くと、その後30ぐらいの状態が1カ月続き、1~2カ月かけて段々と盛り返して100に近づく感じです。

 このように、自分が書いたグラフを見てみると、いろいろなことに気づきます。

 やる気がなくてもそれなりのことを実現できていたこと、やる気が出ない期間は永遠には続かないこと・・・。「100が続いて頑張ったからちょっと息切れして、やる気が下がったんだな」「80位で走れているから上出来」とも思えてきます。