リオデジャネイロオリンピックでは、日本選手のメダル獲得ラッシュが続いている。かつて年配者から、「最近の若い奴は・・・」ということが言われた。もちろん、これに続くのは否定的な言葉だ。このように年寄りが若者のありようを嘆くというのは大昔からあった。
ただ最近、このような言葉を聞くことが少なくなったように思う。私は昭和23年(1948年)生まれの典型的な団塊の世代なのだが、この世代が高齢者の中心になってきたからかもしれない。戦後の焼け跡から経済を復興させ、高度経済成長を実現してきたのは、団塊の世代より10年から30年前の世代である。この世代には、高度成長を成し遂げたという自負心があった。バブル経済の時にも、団塊の世代はまだ中心にはいなかった。
団塊の世代が、日本の政治や経済の中心的な位置に座るようになったのは、バブル崩壊後の長い低迷期であった。だから強い自負心を持てないのかもしれない。
若いときからの留学が増えている
話がいきなり横道にそれてしまった。オリンピックを見ていて一番に感じたことは、「最近の若い人は凄い」ということだ。
我々が若いときには、外国人を見ただけで気おくれしていたものだ。今から25年前、東京で世界陸上選手権があり、見に行った。観客席には、多くの外人もいたのだが、足の長さ、腰の位置の高さを見ただけで、「こんなのに勝てるわけがない」と思ったものである。