日本に夏に比べればずっと過ごしやすいはずの韓国も、2016年は暑い。日中の最高気温が35度を超える日も多く、7月末からほぼ連日、熱帯夜が続いている。
エアコンなしでは眠れないが、韓国独特の「累進性電力料金」のおかげで、電気代を考えると寒気がする毎日でもある。
政府は8月11日夕方になって、急遽、7-9月に限定して家庭用電力料金を平均20%ほど引き下げることを発表した。しかし、効果は限定的だ。
韓国では「猛暑」のことを「暴炎」と呼ぶことが多い。38度にまで達するような日本のような暑さこそないが、20年ぶりという暑さだ。
韓国も20年ぶりの猛暑
韓国の気象庁のデータを見ると、7月22日あたりから最低気温が25度を超える熱帯夜がほぼ毎日続いている。日中の最高気温も35度を超える日が多い。
8月11日も韓国南東部で最高気温が39.1度に達した。ソウルでも36.4度を記録した。
韓国の気象庁は最高気温が2日以上33度を超えることが予想される場合は「暴炎注意報」、35度を超える場合は「暴炎警報」を出す。携帯電話に警報音とともにメッセージが送られてくるが、2016年はもう何度もこういう経験をした。
韓国では普通は、エアコンなしでも夜眠ることができた。筆者も、過去数年間は、扇風機だけで夜を過ごしてきた。
だが、7月末からついに我慢できなくなった。暑くて眠れない。日本と同じだ。筆者の周辺でも、同じ時期からエアコンを夜使うようになったとの声をあちこちで聞くようになった。
エアコンなしでは眠れないが・・・
問題は、電気代がどうなるかだ。
「暴炎・・・8月"電気料爆弾"」――。
「朝鮮日報」は8月9日付でこう大きく報じた。他のメディアもいっせいに、電力料金についても報道を始めた。
エアコンをがんがん使うから、電気代が大変だということだが、韓国の場合は、特に心配な点がある。