アップルは「次なる方向性」を模索中、共同創業者ウォズ氏

2013年、Siriを利用できるウエアラブル機器が欲しいと語るアップルの共同創業者、スティーブ・ウォズニアック氏〔AFPBB News

 米国のテクノロジーニュースサイト、ジ・インフォメーションなどが伝えるところによると、米アップルは「iPhone」などのモバイル端末向けに提供している音声アシスタントサービス「Siri」を利用できる、単体の専用機器を開発しているという。

 こうしたパーソナルアシスタント機器には、米アマゾン・ドットコムが一昨年から米国で販売している「Echo(エコー)」があり、その累計販売台数が300万台になったと推計されるなど、一定の成功を収めている。

 また米グーグルもかねて、同様の機器を開発していると噂されていたが、今月開催した開発者会議「Google I/O」で、人工知能(AI)を使うアシスタントサービス「Google Assistant」と、それを利用できる家庭用小型機器「Google Home」を発表した

家電の操作やクラウドサービスの利用が可能に

 アップルが開発している機器も同じくスピーカーとマイクを備えており、音楽を流したり、ニュースのヘッドラインを聞いたり、タイマーを設定したりできるという。

 これは、アマゾンのエコーとそのアシスタントサービス「Alexa(アレクサ)」の仕組みに似ているが、アップルはアマゾンがエコーを発売するよりもずっと前から開発に着手していたと、ジ・インフォメーションなどは伝えている。

 これらの報道によると、アップルの機器は、家庭の様々な機器や設備と連携し、それらを操作できるようにするiOSのソフトウエアプラットフォーム「HomeKit(ホームキット)」に対応する。

 これにより、例えば照明器具の点灯消灯、玄関ドアの施錠開錠、ガレージドアの開閉などがSiriへの音声命令で可能になると見られている。

 またアップルの機器もインターネットを使った情報収集が可能だが、同社のクラウドサービス「iCloud」にも対応しており、「カレンダー」「連絡先」「メール」といったアプリも利用できると米アップルインサイダーなどは伝えている。