西沙諸島に民間機就航計画=実効支配を強化-中国

西沙諸島・永興島(ウッディー島)の航空写真(2012年7月27日撮影、資料写真)。(c)AFP〔AFPBB News

 2月中旬、中国が西沙諸島の永興島(ウッディー島)に地対空ミサイル部隊を展開させたことが、米軍側によって確認された。永興島は、中国が南シナ海における「海洋国土」確保の前進拠点としている島である。

 筆者は本コラムなどで、「人民解放軍が西沙諸島の永興島および南沙諸島に建設中の7つの人工島に、地対空ミサイルに加えて地対艦ミサイルを配備する日は間近であろう」と指摘してきた。

 ところが、“間近”どころではなかった。すでに永興島には地対艦ミサイルも配備されていたことが確認されたのだ。

地対艦ミサイル「YJ-62」を発射

中国のインターネットに掲載された写真

 3月21日、中国のインターネットに永興島らしき場所で地対艦ミサイルらしきミサイルが試射されている写真が流された。その写真を米軍関係機関やシンクタンクなどが分析した結果、ミサイルが発射されていた場所は背景などから明らかに永興島であること、そして発射されたミサイルは鷹撃62型地対艦ミサイル(YJ-62)であることが確認された。

 YJ-62にはいくつかのバリエーションがあるが、いずれも地上移動式発射装置(TEL)に3基搭載され、そのTELから発射されてはるか海上を航行する艦艇船舶を攻撃する。最大射程距離は基本型のYJ-62が280キロメートル以上(中国公称値)、改良型のYJ-62Aは400キロメートル(推定値)とされている。