「大阪都構想」の行方は、大阪市で住民投票

12月19日に安倍首相と橋下前大阪市長が憲法改正について議論したという。日本外国特派員協会で記者会見する橋下氏(2013年5月27日撮影、資料写真)。(c)AFP/KAZUHIRO NOGI〔AFPBB News

 来年は、参議院選挙の年である(2016年7月予定)。いろいろな意味で興味深い選挙である。

 1つの注目点は、すでに衆議院で3分の2を超える議席を持っている自民党、公明党の与党が、憲法改正発議が可能となる3分の2以上の議席を参議院でも確保できるかどうかということにある。

事実上の与党と言ってよいおおさか維新

 12月19日に安倍晋三首相は、橋下徹・前大阪市長と東京都内のホテルで約3時間半の会談を行った。ここには菅義偉官房長官、「おおさか維新の会」(以下、おおさか維新)代表の松井一郎・大阪府知事も同席しており、この場で憲法改正について話し合われたことは、菅官房長官も認めている。

 おおさか維新は、党の綱領に「改憲」を掲げており、橋下氏は「憲法改正は安倍首相にしかできない」と語っており、憲法改正についての突っ込んだ議論が行われたとみられる。

 他の野党やメディアでは、おおさか維新について与党の補完勢力という見方がなされているが、事実上の与党と言ってもよいだろう。田原総一郎氏らは、橋下氏の入閣もあり得るという見立てをテレビで語っていたが、安倍首相と橋下氏の昵懇の間柄を見ているとなるほどと思える。