警察のゲイパレード禁止に無効判決、韓国裁判所

韓国ソウルで開催されたゲイパレード(2014年6月7日撮影)〔AFPBB News

 先月末に「覆面禁止法」というキーワードが韓国の検索サイトに出現した時、ハロウィンがあったばかりだったので、それと関連して何かを規制するのかと思った。

 そこで私の脳裏をかすめたのは、そんなお遊びにまで国家権力が介入するのかということだった。

 だが実際は、11月24日の国務会議で大統領の発言を受けて、与党(セヌリ党)所属の国会副議長が「集会および示威に関する法律改正案」(俗称、覆面禁止法)が発議されたというものだった。

 肝心な大統領の発言は「テロ団体が不法なデモに紛れ込み国民の生命を脅威することもある。特に、覆面でのデモ行為はできないようにしなければなりません。IS(イスラム国)もいまそうしてるじゃないですか。顔を隠して・・・」というもの。

デモ隊はテロリストなのか?

 これはハロウィンと関係ないけれど、もっと驚きだ。

 大統領が政権への批判や反対意見を出す韓国人のデモ隊を国際的なテロ組織イスラム国と同等に見ているではないか。

 大統領の発言がニュースになった時、ウォールストリート・ジャーナルのソウル支局長が「韓国の大統領が自国のデモ隊をISと同等に扱った、本当だよ」とツイッターに書いたという。

 ここで一瞬デジャブが起きた。独裁政権の頃の韓国では、デモ隊は北朝鮮にけしかけられたという表現が多かったが、最近はイスラム国なのか・・・。