ここにきて大きな転換となりそうなのが米国防総省の動きだ。同省はアンドロイド端末向け情報セキュリティーガイドラインの策定作業を進めており、来年にも軍関係者に同端末の利用が認められる見込み。またアイフォーンと、タブレットコンピューター「アイパッド(iPad)」のガイドラインについても来年には草稿がまとまる予定だ。
データの暗号化や遠隔削除といったセキュリティー機能が、政府機関や企業がブラックベリーを選ぶ決め手となっていたが、アップルやグーグルも同様の機能を取り入れるようになっており、ブラックベリーの優位性は薄らいでいるとウォールストリート・ジャーナルは伝えている。
新製品に期待するも専門家は厳しい見解
RIMが9月16日に発表した6~8月期の決算は、売上高が46億2100万ドルとなり前年同期から31%増加した。ブラックベリーの出荷台数も約45%増えて1210万台と好調だ。しかし、新規ユーザー数は450万人と前期の490万人から減少している。
ブラックベリーの暗号化通信、中東で懸念拡大〔AFPBB News〕
「ユーザー数の成長鈍化は、競合製品が市場投入されたことに加え、中東諸国で起こったブラックベリー規制の影響だ」とジム・バルシリー共同最高経営責任者(CEO)は説明している。RIMは同半期末に新製品「ブラックベリートーチ」を投入しており、次の四半期にはその効果で500万~540万人の新規ユーザーを獲得できると見込んでいる。
しかし専門家の見解はそう楽観的ではないようだ。調査会社の米IDCは先頃、ブラックベリーは今年初めて企業市場でシェアを奪われると予測した。
経済調査会社スタンフォード・バーンスタインは、「ブラックベリーの法人顧客離れが進む可能性があり、RIMは著しい脅威にさらされている」との見方を示している。調査を行った企業のうち4分の3が、ブラックベリー以外の端末の導入準備を進めていることが分かったという。
ウォールストリート・ジャーナルの別の記事は、ブラックベリーは消費者市場でアンドロイドやアイフォーンに後れを取った。その影響が法人市場にも出始めたと報じている。

