習主席、中国は「日本に完勝」し「主要国」に 抗日70年行事開幕

中国・北京の天安門広場で開幕した抗日戦勝利70周年を祝う記念式典に参列した(左から)韓国の朴槿恵大統領、ウラジーミル・プーチン露大統領、中国の習近平国家主席、江沢民元国家主席、胡錦濤前国家主席(2015年9月3日撮影)〔AFPBB News

油価下落に喘ぐロシア経済

 9月は夏期休暇明けで、ロシアでは様々な動きがありました。日本では年内のウラジーミル・プーチン大統領訪日を実現すべく、安倍晋三首相以下、関係者の動きが慌ただしくなりました。

 油価下落傾向が続いています。ロシアの欧州向け天然ガス輸出契約は油価連動型ゆえ、油価下落に伴い天然ガス価格も下落。ロシアの世界最大の石油会社ロスネフチと世界最大のガス会社ガスプロムは苦境に陥り、苦肉の策として、上流鉱区権益の切売りを始めました。

 ロシア下院(日本の衆議院相当)は9月18日の第一読会にて、来年度以降の予算制定法案を審議。従来のロシア予算は3年間の予算ですが、油価変動が激しく3年間の予算原案策定の見通しが困難となり、政府は単年度予算法案を議会に提出。

 また、従来は10月1日までに予算原案を議会に提出する必要がありましたが、10月25日まで提出延期を求め、了承されました。

 本稿では個々の事例も交えながら8~9月の動きを概観します。まず直近の油価動静とロシア情勢を概観して、それがロシア(およびCIS諸国)・欧米・日本にどのような影響をもたらすのか、近未来を予測してみたいと思います。

◆8月4日:露ガスプロムと英蘭シェル、サハリンS-3鉱区の権益スワップ交渉報道。
◆8月7日:米政府、サハリン-3/南キリン鉱区を経済制裁措置対象鉱区に指定。
◆8月7日:露国家統計庁、2015年第2四半期の露経済統計速報値発表→GDP▲4.6%。
◆8月11日:米エネルギー情報局 (EIA)、短期油価予測発表。
◆8月20日:カザフスタン、為替変動制に移行→同国通貨テンゲ、急落。
◆8月21日:トルコのエルドアン大統領、トルコ議会総選挙を11月1日実施と発表。
◆8月22日:露メドベージェフ首相、択捉島訪問→岸田外相、8月末の訪露中止発表。

◆9月3日:中国北京にて、抗日戦勝70周年記念式典開催→プーチン大統領出席。
◆9月3~5日:露極東ウラジオストクにて東方経済フォーラム開催。
◆9月11日:露経済発展省、閣議にて今後3年間の油価予測発表(想定油価40ドルと55ドル)。
◆9月18日:露下院第一読会、2016年国家予算制定法案審議→3年予算から1年予算へ。
◆9月20日:岸田外相、訪露→8月21日、ラブロフ外相と会談。
◆9月22日:露パートルシェフ国家安全保障会議書記、訪日。
◆9月22日:中国の習近平国家主席、訪米→25日、首脳会談予定。