外資の牽引によって、上海は2000年代に中国を代表する国際都市へと発展を遂げた。ところが黄金期は長くは続かない。最近は外国人居住者数や観光客数が目に見えて減少している。
上海に20年近く住む日本人女性はこう話す。「減少しているのは日本人だけではありません。私の周りの外国人居住者も帰国したり、別の国に移ったりしています」
中国が掲げてきた外資導入政策。その投資の窓口となって栄えた上海から、外国人居住者が姿を消しつつある。
外国人居住区として発展した古北新区に建てられた大型マンションでは、日本人のみならず外国人居住者の姿が減少している。2000年代後半と比較すると、泊められた車の数やクラブハウスのイベントの減少は誰の目にも明らかだ。
管理会社もやる気をなくしたのか、共用部分の管理には手抜きが散見される。正面ゲートの周囲は雑草が伸び放題だ。このまま老朽化が進めば、巨大なゴーストマンションと化してしまうに違いない。