米アップル、「iPhone 6s」「iPad Pro」や新TV端末を発表

米カリフォルニア州サンフランシスコで開催されたアップルのイベントで、「iPhone 6s」と「iPhone 6s Plus」を紹介するティム・クック最高経営責任者(2015年9月9日撮影)〔AFPBB News

 満を持しての登場、とでも言うべきだろうか。米アップルはサンフランシスコで9月9日(現地時間)に開催したイベントで、映像配信端末「Apple TV」の新モデルを発表した。

 同社が前のモデルを発売したのは2012年3月だったので、実に3年半ぶりの新モデルとなる。価格は前モデル(69ドル)に比べ高めの149ドルで、データ容量が大きい199ドルのモデルも用意する。これらを10月の下旬頃発売するとアップルは発表している。

リモコンで音声命令やタッチ操作が可能に

 米ウォールストリート・ジャーナルによると、新型Apple TVのハードウエアの最大の特徴はリモコンという。

 というのもApple TVに付属するリモコンにはマイクが内蔵されており、iPhoneなどのiOS端末と同様に音声アシスタント機能「Siri」を利用できるからだ。

 アップルのイベントでは「アクション映画を見せて」とSiriに命令し、検索結果を一覧表示する機能を紹介していた。また従来のApple TVは映画などの作品を探す際に1つのサービス内でしか探せなかったが、新モデルでは複数のサービスにまたがって検索できるようになった。

 これにより1回の音声命令で、「iTunes Store」や「ネットフリックス(Netflix)」「フールー(Hulu)」「HBO」などのサービスから作品を横断的に検索できる。イベントではSiriで「ジェームス・ボンド」の映画を一覧表示させ、その後「ショーン・コネリー」の主演作品に絞り込むといったデモを披露した。

 リモコンには上部にガラス素材のタッチサーフェス(タッチパッド)があり、これでメニューのアイコン間を移動したり、画面をスクロールしたりできる。

 従来のリモコンは矢印ボタンの操作に不慣れな場合、選択位置の移動時に誤って意図しないアイコンを押してしまうことがあったが、新型リモコンではそうした誤操作がなくなるというわけだ。

 このほかSiriはコンテンツの再生中も利用できる。発表イベントでは「今、彼女(ドラマの登場人物)なんて言った?」とSiriに話しかけると、15秒前の映像に戻り、字幕を付けて同じシーンを再生するという機能を紹介した。