米ウォールストリート・ジャーナルが伝えるところによると、米アマゾン・ドットコムは、価格がわずか50ドルのタブレット端末を発売する計画だという。新たなタブレットの画面サイズは6インチで、これを今年の年末商戦までに市場投入すべく準備をしているという。
従来モデルの半値で発売か
同社には同じく6インチ型タブレットの現行モデル「Fire HD 6」がある。だがその価格は、端末のロック画面などに広告が表示されるキャンペーン情報付きモデルが99ドル、キャンペーン情報なしのモデルが114ドルとなっている。
つまり新たなモデルはその半値、あるいはそれ以下で販売されることになる。ただし、新モデルがキャンペーン情報付きになるのかどうかは明らかでないとウォールストリート・ジャーナルは伝えている。
またアマゾンは画面サイズが8インチと10インチのモデルの発売も計画しているという。後者は同社の製品としては比較的大きな「Fire HDX」の8.9インチモデルよりも大型になる。
今度もベゾス氏の方針貫く意向
いずれにしても、アマゾンはこれらを現在市販されている製品の中で、最も安い部類の価格で販売したい考えのようだ。
アマゾンのジェフ・ベゾス最高経営責任者(CEO)はかねて、「端末の販売そのもので収益を上げるのではなく、顧客が端末上で購入する商品やサービスで稼ぐ」という方針を述べており、米アップルなどとは異なる戦略をとってきた。
ウォールストリート・ジャーナルによると、現在79ドルで販売している電子書籍端末「Kindle」についても、ベゾスCEOは50ドルという価格を目指していた。だがKindleが採用している電子ペーパーにコストがかかり、販売価格を引き下げるまでには至らなかったという。