米ウォールストリート・ジャーナルの報道によると、韓国サムスン電子は現在、新型のスマートウォッチ(腕時計型端末)を開発しており、6月あるいは7月にも正式発表する予定だという。
サムスンは昨年、スマートウォッチの初代モデル「ギャラクシー・ギア(GALAXY Gear)」を発売した。今年はその後継モデルである「サムスン・ギア2(Gear 2)」および「同ギア2ネオ(Gear 2 Neo)」と、健康管理に特化したリストバンド型端末「同ギアフィット(Gear Fit)」を発売している。
このうちリストバンド型のギアフィットに電話機能はないが、ほかのいずれもは通話が可能。ただし、そのためにはギャラクシーシリーズのスマートフォンとの接続が不可欠になる。
ウォールストリート・ジャーナルによると、サムスンが開発中の新型スマートウォッチは、SIMカードを備えており、単体で通話ができる。サムスンは現在、米国や韓国、欧州の通信事業者とそのための協議を行っていると同紙は伝えている。
通話機能付き腕時計型端末に再挑戦
事情に詳しい関係者の話によると、新モデルにはこのほか、カメラ機能、電子メール機能、GPS、ブルートゥース(Bluetooth)、心拍計などがある。もし英スパイ映画の主人公、ジェームズ・ボンドが持っていたら得意げな顔をしそうな機能を装備していると、その人物は話したという。
サムスンが単体で通話ができる腕時計型端末を発売するのは初めてではない。同社は1999年に「SPH-WP10」と呼ぶモノクロ液晶ディスプレイのモデルを発売した。
ただし同モデルは需要を喚起できず、生産中止を余儀なくされた。また同社は2003年に液晶ディスプレイ搭載モデルを開発したが、こちらは市場投入に至らなかった。
時が移り、今のサムスンにはタッチ操作可能な高精細ディスプレイのギアシリーズがある。しかしこれら既存モデルは単体で電話をかけることができず、新モデルでそうした問題を解決するということのようだ。