マイクロソフトのサティア・ナデラ最高経営責任者(CEO)は3月31日、新たに3人の幹部人事を決定したと発表した。

 まず、ナデラCEO就任以降、同氏の後任として「クラウド&エンタープライズ」部門の暫定責任者を務めてきたスコット・ガスリー氏を、同部門の正式な責任者に任命。同氏をCEO直属のエグゼクティブ・バイスプレジデント(上級副社長)に昇格させた。

ノキアのエロップ氏、デバイス部門トップに正式決定

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マイクロソフトのサティア・ナデラCEO〔AFPBB News

 またフィンランドのノキアで現在エグゼクティブ・バイスプレジデントを務めているスティーブン・エロップ氏をマイクロソフトの「デバイス」部門担当エグゼクティブ・バイスプレジデントに任命した。

 スティーブン・エロップ氏は以前、マイクロソフトで業務ソフト「オフィス」を手がける「ビジネス」部門のプレジデントだったが、2010年にノキアに移籍、同社のCEOに就任した。

 その後マイクロソフトがノキアの携帯電話事業を買収することを決め、スティーブ・バルマー前CEOの意向でマイクロソフトへの復帰が決定した。

 マイクロソフトによるとノキア携帯電話事業の買収手続きは今年4月末に完了する見込み。この手続きが終わり次第、同社はエロップ氏を迎え入れるという。

 マイクロソフトではこれに先立ち、ハードウエア部門のトップだったジュリー・ラーソン-グリーン氏が「アプリケーション&サービス」部門に異動した。これはエロップ氏復帰後の役職を用意するためと言われていたが、今回それが正式発表されたというわけだ。

Xbox事業、1人のリーダーの下に

 また、同社は若干の組織再編も行うようだ。というのもこれまでのハードウエア部門の名称は「デバイス&スタジオ」だった。しかしエロップ氏が今後担当するのは「スタジオ」を除いた「デバイス」部門。

 これに伴いナデラCEOはこれまで「Xbox」向けゲーム開発部門「スタジオ」の責任者だったフィル・スペンサー氏という人物を昇格させ、Xbox事業の責任者に任命した。スペンサー氏は今後、Xboxやスタジオ部門のほか、オンラインゲームの「Xbox Live」、音楽配信の「Xbox Music」、映画/テレビ番組配信の「Xbox Video」を統括していく。