消費税増税から家計を守る奥の手は
食べ物を「捨てない」こと

食の社会学(第7回)

2014.03.24(Mon)菅 慎太郎

 高齢化時代には、食事の「量」にお金をかける人はどんどん減っていく。今まで量にかけていたお金を「食材の質」に回せばいい。無駄を減らして、必要な物にはお金をかける。安い外国産ではなく、国産品を食べるのも1つの手だ。それは、「総額を変えずに満足度を高める」簡単な方法である。

「もったいない」は誰のため?

 「もったいない」という言葉が本当に身に染みるのは、自分の財布が傷むときだけだ。世界の食糧事情や、日本の食料自給率向上という大枠の話は、いちど横に置いておいた方がいい。

 食品ロスの問題にしても、各世帯、各個人がどの程度「食品をムダにしているか」を可視化する必要がある。その際は「比率」や「グラム」ではなく「金額」で可視化するのが最も効果的だ。

 先の大根の話だって、1本の値段が198円だとしたら、野菜類の食品ロス率は約9%だから金額にして17.8円が無駄になっているということになる。無駄なく食材を使うことで、増税負担分を取り返せるのである。

 結婚披露宴の場合は、料理の費用が2万円として食品ロス率約20%は4000円に相当する。披露宴終了後の2次会、3次会の費用に充てられる金額が捨てられているのだ。

 このように金額換算で「もったいなさ」を告知していかなければ、食品を捨てるのがいかに無駄な浪費であるかに気づいて、さらに行動してくれることは困難であろう。

食品ロスは楽しく減らす

 「家庭から包丁が消えていく」というフレーズは、単身世帯や共働き夫婦が増えて調理が簡素化していく風潮を嘆く言葉としてよく用いられてきた。

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