朝の光を浴びて朝食をとるのが正しい

“朝食是非論”に決着を(前篇)

2012.12.21(Fri)漆原 次郎

体の中で「夕食の朝食化」が知らずに進行

──朝食に関して、体内時計の研究で分かってきたことはありますか?

柴田 朝食によって、体内時計をリセットすることができることが分かってきました。

 朝食は、「ブレックファスト」(Breakfast)つまり「断食を破る」と言うように、本来、長いこと食べなかったあとで食べることです。夕方に夕食をとってから翌朝に朝食をとったとすれば、食事を半日とらないことになります。

 実は、半日もの長い間隔を空けて食べると、短い間隔しか空けないで食べたときよりも、体内時計がリセットされやすくなることが分かってきたのです。体内時計がずれていた場合、間隔を長く空けてから食事をとれば、時計のずれを直すことができるというわけです。

 マウスでの実験ですが、昼か夜かを分からなくした状態で、それぞれ16時間と8時間という間隔を空けて餌を与えました。このとき、餌の量の比率を、3対1や2対2のように変えていったのです。すると、2対2のとき、体内時計のリセットは、16時間の間隔を空けたあとの食事の方に起きることが分かりました。つまり、同じ食事の量では、間隔を長く空けてから食べる方が時計がリセットされるわけです。

──そのとき、体の中では何が起きているのですか?

柴田 体が「さあスタートするぞ」といった状態になるとイメージしてもらえばと思います。間隔を長く空けてから食事をとると、インスリンの量が多くなり、インスリンから来たシグナルが体内時計のスイッチをカチャッと押すようになります。

 そのため、間隔を空けてからの食事で体内時計をリセットするときには、インスリンを出しやすくする炭水化物をとることが適していることになります。逆に、脂肪分だけの食事は向いていません。

──間隔を長く空けたあとの食事をどの時間にとるかが、「スタートするぞ」と体内時計をリセットする上では重要ということですね?

柴田 そうです。この話からすると、夜にとっていた食事が、朝食のような存在になってしまうという恐ろしいことも考えられます。

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