・・・東京大学の大学院に入りたい。そのためには東大大学院のナニナニ先生の研究室を訪ね、個人的に研究テーマのことなど相談をしておいた方がいい・・・

 のは、あまりに当たり前のことに過ぎません。

 ここで仮に

・・・で、東大大学院のナニナニ先生と1回会うには、面会料は毎回いくらで、1カ月当たりこれくらいのお金がかかって・・・

 なんてことになると、話は大いに変わってきて、またしても処分の対象になるかもしれませんが、部局長や学長まで累が及ぶことはまずないでしょう。その、金銭の授受をした教員本人が処分されることは大いにあり得るところですが。

 ここで振り返って、では

・・・東京大学に合格したい。そのために東大のナニナニ先生の研究室を訪ね、個人的に研究テーマのことなど相談をしておいた方がいい・・・のかな?

 という問いが可能になるでしょう。私の率直な答えは、大歓迎というものです。つまり、東大を受験したいという高校生は、実際に東大を事前に見に来て、また教員とも会って話をしてみたりしてほしい。

 よく分からない東大イメージだけで受験など、逆にしないでほしい。もちろん僕らも忙しいので、いきなり押しかけられても困りますが、オープンスクールや高校生向けの行事も大学として行っています。でもそこに、どれほどの数の受験生、高校生がやって来るか・・・ほとんど来ないと言ってよい。

 つまるところ「東大合格」というレッテル、中身のない形骸化した学歴が一人歩きしている。これを大変望ましくないと思っているのですが、この問題もまた奥が深いものですので、別の機会に取り上げたいと思います。