今回と次回は、「恋愛学」の復習をします。恋愛の研究は多岐にわたり、本が何冊も書けてしまうくらいですが、その恋愛に関する部分の中でも、結婚につながるところを中心に抽出して、かいつまんでお話しします。

 恋愛学については既にJBpressで連載しましたので、詳しくはそちらの方を参照していただきたいと思います。

 「恋愛学」とは人間の恋愛を科学的に探求する学問と前回申し上げましたが、「人間の恋愛とは何か?」に関わる恋愛の本質と、そのような恋愛がもたらす結婚、さらには不倫まで含めて総合的に科学的な帰結の話をしていきます。

恋愛は均衡する?

ミス・フランス2012決定

女性は美しさが資産価値?(写真はミス・フランス2012)〔AFPBB News

 恋愛とは、自分の資産価値を前提にした物々交換と言うことができます。さっそく経済学的な言葉になってしまい、難しいと思った方もいらっしゃるかもしれませんが、話は実に簡単。私たち自身が商品であるということです。

 自分を売ったり、相手を買ったりするのが、恋愛の原則ということです。

 風俗産業における男女の関係のように、現金を仲介させた快楽の売買というものがありますが、恋愛の原理はそれとほぼ同じ。異なるのは現金を直接手渡さないのと(結婚すると再び手渡したりしますが・・・)、お互いを保有する期間が長くなるという違いがあるくらいです。

 人間なら誰でも素敵な異性と相思相愛になりたいというふうに思います。

 ドキっとするような異性とたまに知り合うことがありますが、付き合えたらいいなあ(恋愛市場に参入する)とか、結婚できたらいいなあ(結婚市場に参入する)とか、あるいは自分の浮気相手になってくれたらいいなあ(浮気市場に参入する)というふうに思ったりすることがあります。

 当然、相手も同じようにあなたを値踏みしますので、通常はうまくいかないのですが・・・。