ツイッターやリンクドインも人員増強
新興企業も雇用の拡大に積極的だ。例えばミニブログサービスの米ツイッターは、昨年5月から125人増やし、同社の従業員は170人となった。エバン・ウィリアムス最高経営責任者(CEO)は、14~15日に開催した開発者会議でさらに人員を増やしていくと語っている。
このほかビジネスに特化したソーシャル・ネットワーキング・サービスを手がける米リンクドインは、昨年180人を雇い入れ従業員数を500人にまで拡大したが、今年に入ってさらに150人を追加した。
同社は今後も募集を続け、年内にもう300人程度増やす予定だとWSJの記事は伝えている。
こうして見てみると、ハイテク企業の雇用市場は活況を呈しているようだ。新興企業も人材獲得競争に奮闘している。それを支えているのが、ハイテク企業の製品やサービスに対する需要の回復だ。
調査会社の米ガートナーは14日、今年1~3月期における世界のパソコン出荷台数が8430万台になったと発表した。これは前年同期に比べ27.4%増加しており、同社の従来予測である22%増を上回っている。
ネット広告も回復基調を示している。グーグルの1~3月期決算を見ると、検索と連動した広告収入の伸びを示すペイドクリック数は、前年同期から15%増加している。平均クリック単価は同7%増加した。
WSJの記事は、米フォレスター・リサーチでアナリストを務めるアンドリュー・バーテルズ氏の見解も伝えている。それによると、消費者や企業がこれまで買い控えていた商品を再び購入し始めたことに加え、新しい分野のハイテク製品にも注目が集まっているという。
「これはハイテク市場の回復に永続性があることを示している」と同氏は結論づけている。
