アップルは米ニューヨーク・マンハッタンで5店目となる直営店を12月9日(米国時間)にオープンすると発表した。グランドセントラル駅構内のメーンコンコース(中央ホール)を見下ろすバルコニー(中2階)部分を占める店舗で、従来のビル内店舗とは異なる趣きだ。

前テナントに500万ドルの立ち退き料?

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アップルが出店するニューヨークのグランドセントラル駅〔AFPBB News

 面積は2137平方メートルで、店舗のスタッフは315人と、アップルの直営店としては最大規模。直営店はアップルのブランド力強化と売り上げ増の重要な柱となっており、同社は力を入れている。

 今回オープンするのは、毎日75万~100万人が行き交うターミナル駅。日本で言えば東京駅といったところで、同じくマンハッタンにあるソーホー店、アッパーウエストサイド店などとは一線を画す。

 米フォックスニュースによると、アップルはこの敷地を10年間リースするが、その初年度の使用料は80万ドル。もともとここにはレストランがあったが、アップルはそのレストランへの立ち退き料として500万ドル支払ったと伝えている。

 またどのように調べたかは定かでないのだが、ここには裕福な人が多く、通勤客の50%は年間世帯収入が10万ドル以上、20%は20万ドル以上で、駅周辺のオフィスワーカーの年間収入を合わせると113億ドルになるという。

通勤/旅行客向けのサービスを用意

 駅構内ということから店舗に訪れる人のほとんどは通勤、旅行客ということになる。そこでアップルはこの店舗でいくつかの新たな試みをする。

 例えばアップルのモバイル向けショッピングアプリ「アップルストア・アップ」であらかじめ商品の購入手続きをし、品物を店舗で受け取れるピックアップサービスや、アイフォーン(iPhone)のカメラで店舗内の商品のバーコードを読み取って、素早くクレジットカード決済できるセルフチェックアウトサービスを用意する。