米グーグルは16日、米国でクラウド音楽サービスを本格展開すると発表した。
今年5月から同国で始めていた音楽保存サービス「ミュージックベータ・バイ・グーグル(Music Beta by Google)」を拡充し、正式版として一般公開するもので、同社のモバイル基本ソフト(OS)や、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)との相乗効果も狙っている。
音楽配信とロッカーサービスを展開
新サービス「グーグル・ミュージック(Google Music)」の内容は大きく分けて2つある。1つは、米アップルの「アイチューンズ(iTunes)」などと同様に、グーグルが小売店となってデジタル音楽を販売するというもの。
これに伴って同社は、米ユニバーサルミュージック、米ソニー・ミュージックエンタテインメント、英EMIといった大手レコードレーベルや、独立系レーベルと提携した。
当初は800万曲からスタートし、やがては1300万曲以上に拡大する予定。楽曲の価格は明らかにしていないが、米メディアなどの報道によると、1曲当たり0.99~1.29ドルと、他社と同じ水準になるもよう。
これらは、同社のモバイルOS「アンドロイド(Android)」向けアプリ配信/販売サービス「アンドロイド・マーケット(Android Market)」で販売する。
購入した楽曲はネット上のライブラリーに加えられるため、ユーザーはスマートフォンやタブレットなどアンドロイド搭載の様々な端末で楽曲を楽しめる。また同社のSNS「グーグル+(プラス)」上で再生して、友人と共有できる仕組みも用意する。
もう1つのサービスはミュージックロッカーとも呼ばれる音楽保存サービス。ユーザーが既に所有している楽曲ファイルをグーグルのクラウドサービスに保存し、アンドロイド端末やパソコンのWebブラウザーなどで再生できるというものだ。