米アマゾン・ドットコムが米アップルへの対抗策を打ち出し、過激な方法で攻勢をかけている。5月26日にはアップルのパソコン「マック(マッキントッシュ)」用ソフトウエアのダウンロード販売ストアをオープンした。
また音楽のダウンロード販売では、米人気歌手の最新アルバムを99セント(約80円)という激安価格で販売して話題になっている。
前者はアップルが今年1月に始めたソフトのダウンロード販売ストア「マック・アップストア(Mac App Store)」への対抗。後者もアップルの「アイチューンズ・ストア(iTunes Store)」への対抗だ。
アマゾンは、普及させたい製品やサービスがあると赤字覚悟で徹底的に価格を引き下げる企業として知られている。
また同社は、書籍、音楽CDなどを扱う従来のネット通販事業から、デジタルコンテンツの配信事業へとシフトを図っている。新事業の後押しに伴って、先行するアップルへの対抗を鮮明にしている。
アンドロイドに続きマックの市場にも進出
26日に始めたマック用ソフトのオンラインストアは、「マック・ソフトウエア・ダウンローズ(Mac Software Downloads)」と「マック・ゲーム・ダウンローズ(Mac Game Downloads)」の2つ。
いずれもアップルのサービスと同様、購入したソフトを一覧でき、無制限の再ダウンロードも可能になっている。
今のところソフトの数は約250種程度でアップルに比べて少ないが、米マイクロソフト「オフィス」のダウンロード版などアップルにないものも揃えており、違いを全面に打ち出している。
アマゾンは今年3月、米グーグルのモバイル基本ソフト(OS)「アンドロイド(Android)」向けアプリケーションストアを開設しており、今回のマック向けはこれに続くものとなる。