半導体メモリーは金(ゴールド)と同じ?

 両社の業績が絶好調なのは、世界的なAI(人工知能)ブームのおかげだ。

 米エヌビディアなどのAI半導体が爆発的な売れ行きを記録しているが、欠かせないのがHBMと呼ばれる広帯域メモリーだ。半導体メモリーであるDRAMを垂直に重ねた構造のメモリーだが、高価格であるうえに需要に供給が追い付かない状態だ。

 特に、SKハイニックスは早期にエヌビディアとHBMの大量供給契約を結んできたことで、「サムスン超え」が現実になってきた。

 DRAMの生産能力には限りがある。HBMの需要増で汎用DRAMも品不足気味で値段が上がった。このおかげで世界で1、2位のDRAMメーカーである両社の利益が急拡大しているのだ。

 半導体メモリーは、需給に応じて価格が大きく上下するサイクルを繰り返してきた。それでも2025年秋以降のDRAM価格の急騰は異常なほどだ。

 日本の半導体商社の幹部は「昔は半導体は産業のコメと言われたが、最近のDRAMはまるで金(ゴールド)だと業界内では話している」と明かしてくれた。

 それほど貴重で価格が急騰しているのだ。どれほどなのか。

 「2025年9月以降に、DRAM主力製品の価格が2~3倍以上、製品によっては5倍に跳ね上がった」だという。つまり、サムスン電子とSKハイニックスは空前の好景気を謳歌しているのだ。

「2026年はもっと大変なことが起きる」

 韓国の民間シンクタンクのアナリストはこう話す。2社の利益の額が「常識を超える規模になる」というのだ。

 まだSKハイニックスは決算発表をしていないが、2025年の両社の営業利益額はそれぞれ40兆ウォンを超える程度。両社合計で80兆~90兆ウォンだ。

 これまでにサムスン電子の年間営業利益が50兆ウォンを超えたことは3回あるが、2社合わせた利益額としては過去最高水準だ。

 ちなみに2024年の韓国の全上場企業の営業利益の合計額は200兆ウォン弱だった。2025年はもちろんもっと増えるはずだが、2社だけで80兆~90兆ウォンというのが韓国の産業界全体の中でもいかに突出しているかよく分かるはずだ。

 すでに韓国では「お化け企業」なのだ。