爆撃機が防空ミサイル射程内を飛行できるか
中国とロシアの爆撃機は、万が一戦争事態になれば、今回のような航跡で日本の南西諸島の上空を飛行できない。
航空自衛隊や陸上自衛隊の防空部隊が、南西諸島や九州北部に配備されているからだ。防空兵器は移動が可能なので、現在配備されていない地域にも展開ができる。
下図4の赤○が防空範囲と考えられる。
戦争状態であれば、これらの防空ミサイルは航空目標に向けて発射される。爆撃機は大きくて速度も速くないので、撃墜されやすい。今回の航跡で飛行すれば、少なくとも4回射撃され、4回撃墜されたことになる。
能登半島沖に進出したA-50も日本の防空範囲であることから、撃墜されたはずである。
図4 爆撃機の航跡(12月9日)と自衛隊防空兵器の防空網(イメージ)
また、日本海や西太平洋上には、遊弋している海上自衛隊のミサイル護衛艦が存在する。爆撃機等は、これらからの射撃も受けることになる。
図5 地対空ミサイルから攻撃を受ける爆撃機(イメージ)

