画像は生成AIで作成
(英フィナンシャル・タイムズ紙 2025年12月15日付)
人工知能(AI)狂騒曲が大きな話題になるなか、「バブルの話題のバブル」についてのジョークが飛び交い始めた。
「Bワード」とともにAIを調べるグーグル検索が急増し、市場のムードは熱狂的なように感じるが、こうしたソフトな指標以外にはバブルを測る標準的な指標はない。
AI相場はバブルか否か
筆者が使うテストは4つの「O」に的を絞っている。
「Overvaluation(過剰なバリュエーション)」「over-ownership(過剰所有)」「over-investment(過剰投資)」、そして「over-leverage(過剰借り入れ)」だ。
AIが今、どのようなスコアになるか見ていこう。
過剰なバリュエーション
古くは1970年代の金(ゴールド)バブルや1990年代終盤のインターネットブームにさかのぼる大きなバブルでは、インフレ調整後の価格が10~15年間で10倍に上昇した。米国のテック株は最近、この節目を突破した。
さらに、過去1世紀のバブルの研究によると、バブルの中核をなす産業が2年間で市場全体のパフォーマンスを100%上回った時、バブル崩壊の確率が50%以上に高まる。AI関連銘柄はこの転換点にも迫っている。
こうした劇的な相場上昇は米国株の長期バリュエーション(株価評価)を史上最高レベルに近いところまで押し上げている。
AIは過去の技術革命よりも劇的に成長率を押し上げるし、バリュエーションは1999~2000年の方が極端に高かったため、これは問題にならないと言う人もいる。
だが、歴史が何らかの指針になるとすれば、あの当時、バリュエーションと価格は真っ赤なバブル警告サインを発していた。