11月10日の中国外交部定例会見で、この日の最初の質問として、中国評論通信社の香港の記者が、この「高市発言」に対するコメントを求めた(実際は、中国外交部が中国評論通信社を使って質問させたに等しかった)。林剣報道官は厳めしい表情で、用意した原稿を見ながら長広舌をぶった。

中国外務省の林剣報道官(写真:共同通信社)

「日本は結局、中日関係をいかなる方向に導きたいのか?」

<日本のリーダーが先日、国会で公然と、台湾に干渉する錯誤的な言論を発表した。台湾海峡に武力介入する可能性を暗示したのだ。

 中国の内政への粗暴な干渉は、一つの中国の原則、中日間の4つの政治文書の精神、及び国際関係の基本準則に厳重に違反するものだ。また日本政府がこれまで行ってきた政治的な承諾にもまったく合致せず、その性質と影響は極めて劣悪だ。中国側はこれに強烈な不満を持ち、決然たる反対をする。すでに日本側に、厳正な申し渡しと強烈な抗議を行ったところだ。

 台湾は、中国の台湾だ。いかなる方式であれ台湾問題は解決するのであり、国家の統一は実現するのだ。これは純粋な中国の内政であり、いかなる外部勢力の干渉をも容認しない。

 日本のリーダーがそのような発言をしたのは、結局のところ、『台湾独立』勢力にどんなシグナルを送りたいのか? 中国の核心的利益に挑戦したり、中国の統一の大業を阻止したりという意図があるのか? 日本はとどのつまり、中日関係をいかなる方向に導きたいのか?

 今年は中国人民抗日戦争・世界反ファシズム戦争勝利80周年であり、同時に台湾の光復(日本植民地からの解放)80周年でもある。日本はかつて台湾の植民地統治を実行し、枚挙にいとまのない罪行を犯した。

 日本の為政者が台湾海峡への事柄に介入しようと妄想を抱くことは、国際的な正義を踏みにじることであり、戦後の国際秩序への挑戦である。同時に、中日関係を厳重に破壊することでもある。

 中国はしまいには統一されるし、必ずや統一する。中国人民の意志は固く、信念は十分で、能力は満ち足りている。中国統一の大業を阻止しようと手を差し挟む謀略は、すべて決然と粉砕する。中国は日本に、中国への内政干渉の即時停止を促す。線を越えた挑発は停止し、錯誤の方向へ向かってどんどん進んでいくべきではない>

 以上である。