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 JBpressのYouTube番組「頼藤・日南のMoney Survivor」では、Money&You代表でマネーコンサルタントの頼藤太希さんが講師となり、ボーカリストとしてMCなどでも活躍する日南結里さんと一緒に、お金にまつわる人生の修羅場を乗り越える知恵とスキルを学んでいきます。

 シーズン3「続・資産運用編」の第1回は、資産形成の次のステップである個別株投資の基本を解説します。いわゆる「高市トレード」の追い風を受けて日経平均株価は5万円を突破し、改めて個別株への投資に関心を持つ方も多いのではないでしょうか。誰にでもできる優良株を見つけるために大切な3つの思考実験と、投資家のバイブル「会社四季報」を活用した企業の見極め方を解説します。

※JBpress公式YouTube番組「頼藤・日南のMoney Survivor|資産運用編」では、グラフや表などを使ってわかりやすく解説しています。詳しい内容はぜひYouTubeでご覧ください(収録日:9月16日)

優良銘柄を探すための3つの「思考実験」

日南結里:最近では1株100円程度で買える銘柄もあり、個別株投資のハードルは下がってきました。ただ、良い銘柄の選び方がわかりません…

頼藤太希:資産を増やす上で「個別株」は避けては通れません。株式投資で得られる利益には、株を売却して得られる値上がり益である「キャピタルゲイン」と、配当や株主優待など保有中に得られる「インカムゲイン」があります。今回はキャピタルゲインを目的とした個別株選びの基本を紹介します。

 日本には約3900社が上場しています。その中から銘柄を探すのは簡単ではありませんが、まず3つの視点で「思考実験」と「連想ゲーム」をしていくことが大切です。

 まず1つ目は、「10年後、20年後も必要であり続けるか」という視点です。

 例えば、人口問題や食料問題、資源問題など、人類や社会の課題解決に関わる商品・サービスは今後も高い需要が見込めます。健康や医療、食糧、エネルギーといった分野のニーズも将来にわたって普遍的ですよね。こうした社会情勢の潮流に乗り、今後も必要とされるサービスを提供している企業であれば、長期的な成長が期待できます。

 プロでなくても未来はどうなるだろうと考えて、銘柄を選ぶことができるやり方です。

一時、取引時間中の最高値を更新した日経平均株価を示すモニター、10月30日午前、東京都港区の外為どっとコム(写真:共同通信社)

日南:確かに、未来の社会課題を意識して、自分の身の回りや知っている分野で連想ゲームしていけば、自分の力で選ぶことができますね。続いて、2つ目の視点は何ですか?

頼藤:2つ目は「生活を豊かで楽しいものとして提供しているか」という消費者目線で商品やサービスをチェックする視点です。便利さや楽しさを感じられるサービスや、身近な人が使っている商品などに注目すると、ヒントが見えてきます。

日南:自分が「使ってみたい」と思える会社なら、きっと他の人も魅力を感じますね。では3つ目のポイントは?

頼藤:3つ目は、「参入障壁の高い強みがある、成長・進化し続けるDNAがあるか」です。

 他社が真似できない技術や圧倒的なシェア、強いブランドを持つ企業は安定性があり、研究開発や設備投資、M&Aなどで進化し続けている企業は、さらに成長の可能性があります。

日南:連想ゲームのように考えていくと、「この企業を応援したい!」という気持ちが出てきますね。