1977年、ピストルズに加入したシドは、アメリカから来たナンシーと出会い、恋に落ちる。ナンシーは薬物中毒の不良少女で、彼女の影響により、シドもドラッグに溺れていく。
やがてピストルズは解散。その後、ナンシーとともにニューヨークに移ったシドはソロアーティストになるも、ますますドラッグに依存するようになる。そして、ある朝、ナイフで刺され絶命していたナンシーを発見する……。その後、シドはナンシーの後を追うかのように世を去る。
この映画は名優ゲイリー・オールドマンの映画初主演作であり、出世作。シドの母親にも話を聞くなど、徹底的に役作りをして臨み、シドの純粋さと破滅的な生き方を余すところなく演じ切っている。
薬物所持の容疑でメアリルボーン簡易裁判所に召喚されたシド・ヴィシャスとナンシー・スパンゲン(写真:Mirrorpix/アフロ)
シドに共振するレンという男
レンとシドは違う。外見こそ似ているかもしれないが、レンの性格は穏やかだし、レンのギターの腕は確かだ。
しかし、レンもまたシドのように、ナナと運命的な恋をした。レンが亡くなったのがナナの21歳の誕生日前日なのは偶然ではないだろう。
『NANA』第5巻41頁より








