ただし、PL-15では、恐らくSM-3のような任意のパルス制御はされておらず、デュアル方式を採用し、第1セグメントを連続燃焼させた後、第2セグメントにはすぐに点火せず、間隔を空けた後、第2セグメントを燃焼させていると思われます。

 デュアルパルスロケットモーターとデュアルスラスト固体ロケットモーターの構造を以下に図示しておきます。1つ目の図がデュアルパルスロケットモーター、2つ目と3つ目の図がデュアルスラスト固体ロケットモーターの構造です。

なぜデュアルパルスロケットモーターなのか

 デュアルパルスロケットモーターが採用されている理由を一言で言えば、ミサイル飛翔中の空気抵抗を減少させ、効率良く長距離を飛翔することで、最終的にインパクト(命中)時のミサイル速度(存速)を高めるためです。

 インパクト時の存速が命中精度に直結するため、たとえ誘導機構が正常に作動していたとしても、速度が低下すると命中性能が失われてしまいます。