神社最大のパワースポット
境内には五つのお社があり、基本的にどこからお参りしてもよいのだが、まずは本宮に行ってお参りに来たことを神様に伝え、ご挨拶をしておきたい。こちらには市杵嶋姫命が祀られている。この神は天照大神と須佐之男命が誓約を行った際に生まれた宗像三女神の中の一柱で、やはり古くから弁財天と習合している。
市杵嶋姫命=弁財天=宇賀神。神仏習合によって同一視されるようになったものなので少しわかりにくいが、この基本さえ覚えておけば、多くの弁財天関連の神社が理解しやすくなる。たとえば江の島の江島神社は市杵嶋姫命を含む宗像三女神を祀っているが、日本三大弁財天社のひとつでもある。
次はこの神社最大のパワースポットである奥院でお参りしよう。洞窟の中に霊泉があり、祀られているのは宇賀神=弁財天である。正嘉元年(1257年・巳年)に、5代執権北条時頼がこの霊泉で銭を洗って一族の繁栄を祈願したという伝承があり、いつしかお金を洗うと増えるという信仰が生まれた。以来、今に至るまで、金運上昇祈願に訪れる人が絶えることはない。
洞窟内にはざるが用意されており、そこにお金を入れて水をかけ、お参りして持ち帰る。洗うお金は高額の方がいいらしい。なぜなら、そのお金はずっと持っているのではなく使った方がよいと言われるからだ(所説あり)。
たとえば1万円を洗ったら、それで何か買い、おつりをもらってまた使う。社務所には奥社に奉納するための鳥居(3500円~)も用意されているので、洗ったお札でそれを受けるのもよい使い方かも知れない。お金と福は自分の懐にしまっておいても増えないが、循環させれば増えていくものなのだ。
社務所には、もうひとつ見逃してはならないものがある。龍神様の水みくじだ。本宮の脇に龍神様が祀られており、そこにも霊泉がある。おみくじをその水に10秒ほど浸すと文字が浮き出してくる。開運パワー絶大と言われる龍神様にも「大吉」のお墨付きをいただけたら、もう恐いものなしである。