地方政府は農民から土地を取り上げて、マンションを建設しなければ生きて行けない。もちろん以前のような調子ではないが、それでも建設している。現在も不良債権の山を築き続けている。それについて中央政府は見て見ないふりをしている。

 GDP全体に占める不動産部門の割合が3割と言われた国である。地方政府が土地開発を行うことを完全にストップさせると、今以上に街に失業者が街にあふれ出す。また地方政府と組んで不動産開発や建設業を営んできた人々は強い力を持っており、中央政府はそのコントロールに手を焼いている。財政出動や金融緩和は彼らを生き返らせることにつながる。

 国慶節の連休中、新たな口座を開設したいという人の要望に応えて、一部の証券会社は休日返上でフル操業した。儲け話があれば、金融機関が休日を返上して対応する。それが中国という国である。

国慶節の大型連休が始まり大混雑する中国・江蘇省の南京駅(資料写真、2024年10月7日、写真:CFoto/アフロ

 多くの人が、これをチャンスと見てレバレッジをかけた投資を行った。だが実態経済は回復していない。そんな投資は半年もすれば、すべてが失敗に終わるだろう。それが分かり切っているのに、証券会社の人はなにも言わない。株式評論家はもっと上がると囃(はや)すだけだ。