まずは「マジメ×手抜き」の発想で作業を見つめ直す

 このECRSの4原則では、まずはその作業を「Eliminate =なくす」ことから考え始めるのがポイントです。1回目で提示した「マジメ×手抜き」の発想も用いて、議事録の作成そのものをなくせないかという観点から検討を始めましょう。

 2つめの「Combine =まとめる」とは、複数の作業をまとめることでムダを減らせないかを検討するということです。

 会議では記録用に録画・録音をしていたり、会議中にホワイトボードにポイントを書き出したり、あるいは重要事項ごとに投影資料を示して説明したりすることもあるでしょう。それらを「まとめて」しまうことで議事録として流用できないか、議事録を代替できないかを考えることでカイゼンを検討します。

「マジメ×手抜き」の発想では、作業のムダをなくすことで生じるリスクを最低2つ以上挙げて、その対策を検討することが大切です。議事録をただなくしてしまうだけでは、会議出席者も出席しなかった人たちも含めて、会議の内容を共有することが難しくなってしまいます。

 そのリスクを回避するためにも、ただ「なくす」ことが難しい作業のムダに対しては、それに関連する複数の作業を「まとめる」ことでムダを減らせないかを検討することも有効な対策です。

 3つめの「Rearrange =順序替え」では、作業の順番を変えることでムダを省けないかを検討します。