(3)報告書「パトロールと説得:海外110番へのフォローアップ調査」

 報告書「海外110番:中国の国境を越えた警察の暴走」で明らかにされた54の警察署に加えて、セーフガード・ディフェンダーズは、中国の4つの地方の公安当局が少なくとも48カ所の追加の中国海外警察署を設立し、合計で53カ国に102カ所の秘密警察署が存在することを明らかにした。

 4つの地方とは、江蘇省南通市(NANTONG)、浙江省温州市(WENZHOU)、浙江省麗水市青田県(QINGTIAN)および福建省福州市(FUZHOU)である。

 これらの公安当局が運営する秘密警察署が設置されている国名と都市名は表2(アンゴラ~マダガスカル)および表3(モンゴル~ザンビア)の通りである。

 表2と表3は、紙幅の都合上、1枚の表を2分割したものである。表2および表3に関する備考は次の通りである。

①  正確な位置が不明であることを示す。
② 赤字表記は、海外警察署のシステムを実行している中国の新たに明らかになった警察署および/または警察管轄区域を示す。
③ 黒地表記は、すでに明らかにされている中国の警察署および警察管轄区域を運営していることを示す。

表2:秘密警察署が設置されている国と都市(アンゴラ~マダガスカル)           

出典:Safeguard Defenders
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表3:秘密警察署が設置されている国と都市(モンゴル~ザンビア) 

出典:Safeguard Defenders
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 この最新の報告書は、地方の公安当局が世界53カ国に少なくとも102カ所の「中国海外警察サービスステーション」を設立し、その一部がどのようにして「帰国説得」作戦の実行に参加しているかを示している。