(国際ジャーナリスト・木村正人)
アバターでよみがえる4人組
[ロンドン発]「ダンシング・クイーン」「マンマ・ミーア」の世界的ヒット曲で知られるスウェーデン出身の4人組ポップグループ「ABBA(アバ)」を「アバター(分身)」でよみがえらせるバーチャルコンサートを4月8日、妻と2人で聴きに行った。
北米各地で太陽が月の影に完全に隠れる皆既日食が観測された日だった。専用コンサート会場のダンスホールは、おそろいの星型メガネをかけた祖母・母・娘の3世代家族、キラキラの派手なファッションで決めた高齢女性グループが歌って踊っての大フィーバー。
等身大のアバターが皆既日食をバックにヒットソングを歌う。マドンナやビヨンセのコンサートには行ったことがある筆者だが、“生”のABBAは未知との遭遇だった。アバターと分かっていても1970年代のABBAが本当に眼の前のステージに現れたようなリアルさに驚いた。
バーチャルコンサートはロンドンのクイーン・エリザベス・オリンピック・パークに設けられた会場(3000人収容)で当初は1年の予定で2022年5月に始まった。偶然再会した会場係の知人女性によると、コンサートは26年まで延長されることになったという。すごい人気だ。