2024年2月1日、タイ・バンコクの国連事務所前では、ミャンマーの軍事クーデターから3年を機に行われた抗議デモが行われた。写真は、血に見立てた赤い塗料を体につけ、三本指を掲げ軍政反対の意を示す参加者(写真:ロイター/アフロ)

(舛添 要一:国際政治学者)

 2月1日、ミャンマーで国軍がクーデターを起こしてから3年が経過した。国軍は非常事態宣言をまた半年延期すると発表した。総選挙も先送りされることになる。また、各地で少数民族と国軍の戦闘が激化している。ミャンマーはどうなるのか。

建国からの歴史

 ミャンマーは、1948年にイギリスから独立しビルマ連邦共和国となった。1962年にネ・ウィンがクーデターで政権を取り、社会主義計画経済を実行するが、1988年に民主化運動によって倒される。この民主化運動に対して、国軍がクーデターを起こして軍事政権を樹立し、国名をミャンマー連邦に変えた。

 2010年11月には総選挙が行われたが、アウン・サン・スー・チーの率いる国民民主連盟(NLD)は参加せず、国軍系の連邦団結発展党(USDP)が勝利した。2011年には民政に移管したが、国軍は強い影響力を維持した。

 2012年4月の補欠選挙にはNLDが参加し、スー・チーは下院議員となる。そして2015年11月の総選挙ではNLDが大勝し、翌年3月にはNLD政権が発足。そして、2020年11月の総選挙でも、NLDが圧勝した。

 しかし、この選挙で不正があったとして、2021年2月1日に国軍がクーデターで政権を奪取したのである。国軍は、アウン・サン・スー・チー国家顧問、ウィン・ミン大統領ら幹部を拘束し、ミン・アウン・フライン最高司令官が政権のトップとして統治することになった。

ミン・アウン・フライン最高司令官(写真:AP/アフロ)