![12月29日、ロシア軍との激戦地であるアヴディーウカを訪問したゼレンスキー大統領](https://jbpress.ismcdn.jp/mwimgs/6/3/600mw/img_6321115ee8db80a918298fb8ba6a271c796477.jpg)
(舛添 要一:国際政治学者)
能登半島地震、航空機事故と2024年の日本は暗い幕開けとなってしまった。海外では、ウクライナとガザで戦闘が継続しており、いずれも停戦の見通しは立っていない。
今年は世界で選挙の年
今年は、世界情勢に大きく影響を与えそうな選挙が行われる。
1月13日には、台湾の総統選挙がある。与党・民進党の頼清徳、野党第一党・国民党の侯友宜、野党第二党・民衆党の柯文哲の三つ巴の選挙戦である。中国との関係を巡って、台湾独立志向の頼、中国との良好な関係維持を目指す侯や柯との違いが目立つが、選挙結果は東アジアの安全保障に大きな影響を及ぼす。
![12月30日に台湾公共テレビで行われた討論会に出席した総統選の候補者たち。左から民進党の頼清徳氏、国民党の侯友宜氏、民衆党の柯文哲氏](https://jbpress.ismcdn.jp/mwimgs/7/c/600mw/img_7c811d6bbdece78130b0f536bb5a070a4586512.jpg)
経済運営などで、民進党政権への国民の不満は高まっており、頼が優位だとは言えない状況である。
3月にはロシアで大統領選挙が行われる。プーチン大統領が再選されることはほぼ確実である。選挙での大勝を目指して、ロシア軍はウクライナとの戦争で成果を上げるべく大攻勢をかけていく。
11月にはアメリカ大統領選挙がある。今のところ、バイデンとトランプの対決となる公算が大である。ガザでの戦争勃発で、ウクライナへの支援がかげりつつある。誰が当選するかによって、ウクライナ戦争の行方も大きく変わる可能性がある。