出会い系サイト(出会い系アプリ、マッチングアプリ)は若い人に広く浸透しているが、終(つい)のパートナーを探す「中高年婚活サイト(婚活アプリ)」も大いに盛り上がっている。良い相手に出会いたいと願う気持ちに年齢は関係ないが、なかなか交流やゴールに結び付かない中高年ならではの“残念ポイント”が至るところにある。
「自身の設定条件や対話スタイルを見つめ直して、満足する結果にたどり着いてほしい」――婚活沼にどっぷりはまった末に無事結婚にこぎ着けた女性ライターが、中高年婚活サイト&アプリのリアルをお届けする。(JBpress)
(水無月モル:婚活沼経験者、Webクリエーター)
婚活サイト&アプリに入会したら、写真など自分のプロフィールを決め、さらに相手の希望条件を書いていきます。しかし、ここでも「これではうまくいかないだろう」という人が大勢います。
※プロフィール写真の失敗例はこちら。
プロフィール写真に正解はないがNGは確かにある
定年前後の相手に希望年収は600万!?
会ったこともなく素性の知れない者同士が交流するには、自身や相手のデータが重要なカギを握ります。人柄の前に、まずは「条件」が入口になるからです。この条件が大きな壁となって、損をしている人が婚活サイト&アプリには多いのです。
中高年の場合はとくに年収条件がシビアです。
「気が合いそうな相手を検索しても、女性の希望する年収が高過ぎて全然俺なんか対象外。年収600万以上なんて無理無理」
細かい状況は違えど、そんな男性会員の憤りとも諦めともつかないつぶやきをよく目にしました(私の参加していた婚活サイト&アプリでは、簡単な日記のような内容を投稿でき性別問わず閲覧できる交流コーナーがあったので、男性のつぶやきも見ることができました)。
婚活サイト&アプリにおいて年収条件は重要項目と考える人は多いです。特に女性にその傾向は強いように思います。同じ趣味を共有できる“お友達”を探すなら年収はあまり関係ありませんが、結婚を見据えたパートナーとなれば話は別。経済的に苦労してきた女性が少なくないからです。
相手に経済力を求める心理はよくわかります。ただし問題なのは、女性側が現役世代と同様の感覚で年収条件を設定している点です。50代で役職定年になれば年収は下がり、定年後なら年金生活となり、再雇用されていても年収は驚くほど下がります。これでは、マッチングが起こりにくいのも当然ではないでしょうか。
婚活サイト&アプリでいろんな方とやりとりする中で強く感じたのは、年収条件を厳しくしているために、よい相手にめぐりあえない人が結構いるということです。収入は高いに越したことはないでしょう。だからといって、高年収を条件にすることで、“良いパートナーを見つける”という自分の最終目的に本当に近づくことができるのでしょうか。