新型コロナウイルスも、湖北省武漢市の生鮮市場が起源とされている。同じように様々な鳥や動物が取引されて、独特の臭いに濛々とした空気が漂っていたことは想像に難くない。
かつてはパンダを密猟すると死刑になった
なんでも食べる中国。虫も食べる。たとえば、蚕。日本で蚕は白いのが当たり前だが、中国では緑色をしていてひと回り大きい。これを素揚げのようにして食べる。
もっとも、私の生まれ育った地域ではイナゴや蜂の子(幼虫)を捕って食べていたし、養蚕の盛んな場所では繭から糸を取ったあとの中身、つまり蛹を食べていたこともあって、それはそれであまり違和感は覚えなかった。むしろ、現地で中国人に薦められた蜂の子の料理を抵抗もなく食べて、普通の日本人と違う、と言われもした。その虫食に関する逸話は以前にも書いた。
(参考)虫料理で私を驚かせようとした中国人が逆にビックリした故郷・長野の食文化
そんな中国の食文化だが、では食べないものはないのか。ある中国人に尋ねたことがある。
彼は「ある」と答えた。それがジャイアントパンダだった。パンダだけは食べないという。