実は本州には任務部隊ではない機甲科部隊が所在している。陸上自衛隊富士学校の教育支援を行う機甲教導連隊(駒門)である。

 この部隊は10式戦車・90式戦車・16式機動戦闘車を約60両装備している。有事これらも有効に機能するはずである。

 なお、90式戦車も装備以来30年が経過している。廃棄処分が計画より遅れてはいるが、逐次の実施が予定されており、10式戦車がこれにとって代わることとなる。

 ちなみに90式戦車は約350両生産された。また、10式戦車も装備開始して10年余りが経過した。

 各種技術力の進歩も顕著であるので、10式戦車の改良・改善更にはポスト10式戦車の開発の歩を進めていくことも視野に入れる必要があろう。

(戦車等の両数は推定値である)

4 終わりに

 緊張度が増す日本周辺の軍事情勢に対応し、国民の安全安心のため、本事業が確実に実行されて、陸上自衛隊が有効に機能する事を期待したい。

 併せて情勢の変化に応じ、軽易に部隊改編を実施する柔軟性も必要となろう。