先月の10月17日にドジャースタジアムでシーズン総括会見を行ったフリードマン氏とゴームズGMは大谷獲得について米メディアから問われ、はぐらかしたものの「フリードマン氏は今年の夏、ある日本のメディアにオフ・ザ・レコードで『どうやったらオオタニをドジャースへ移籍させることが可能か。キミの見解を聞かせてくれ』と真顔で質問したことがあった。要はプライドもかなぐり捨てなければならないほどに彼らは本気なのだ」(事情通)との証言も聞こえてきている。
ただ、ドジャースはその大谷の獲得を巡り、過去に辛酸を舐めさせられてもいる。
カーショー激怒事件とは
北海道日本ハムファイターズからポスティングシステムでMLB移籍を目指した2017年オフ。ドジャースを含む数多くの球団が名乗りを挙げ、大谷と代理人のネズ・バレロ氏はそれぞれ個別に各球団の編成担当者らと面談を行った。花巻東高時代から極東スカウトに密着マークを命じ、最も熱心に大谷を追っていたはずのドジャースだったが結局、大谷は同年12月にエンゼルスを新天地に選び、フラれてしまった。
実を言えば、そのドジャースとの面談では思わぬ“因縁”も生まれてしまっている。
その当時、大谷との面談にドジャース側から参加したのはフリードマン氏、当時GMだったファーハン・ザイディ氏(現SFジャイアンツ編成本部長)、デーブ・ロバーツ監督(当時)、スタン・カースデン球団社長、ブランドン・マクダニエルコンディショニング担当コーチ、そしてクレイトン・カーショー投手(現在はドジャースからFA)とジャスティン・ターナー内野手(現在はレッドソックスからFA)、ユーティリティープレーヤーのクリス・テイラーの総勢8人ものそうそうたる面々。
だが、この日の結婚記念日を“返上”してまで駆けつけながら大谷の心をとらえられなかったカーショーは当時の米メディアやMLB関係者に「限りなく時間の無駄だった。ヤツはDHでプレーすることを望んでいたから、最初からウチは撤退しておけば良かったんだ」などと語って怒りを露わにしていた。