GHQが行ったマイナス面に日本人はもっと目を向けるべきだ

 8月は日本大学、東京農大などの学生や芸能人の大麻取締法違反が頻繁に報道された。

 しかし、9月に入ると医療用などに解禁が検討されている報道(「産経新聞」9月4日付)や大麻農家をNHKが取り上げる(9月7日1930~サラメシのワンシーン)などした。

「従来はカメラを向けられると逃げていた」と大麻農家が語るように、大麻については負の報道がほとんどであった。

 NHKのサラメシでは大麻の有用性を語ったわけではないが、2メートルくらいの大麻草がぎっしり植えられている風景が映し出されるなど、ここに来てようやく日本の風向きが変わりつつあることが見て取れた。

皇室や神事、生活用品に欠かせなかった麻

 敗戦まで麻(大麻と同意で爾後混用)は国策として奨励されていたし、日本種には麻薬成分がないことから犯罪とも無関係であった。

 今上陛下の即位は古式に則り行われ、大嘗祭では麻でできたアラタエ(麁服)をお召しになった。神社の注連縄や鈴紐、横綱が土俵入りする時の化粧まわしは麻でできている。

 かつては赤ん坊の臍の緒切りや納棺時には麻紐が用いられた。衣服をはじめ、吊り蚊帳や移動用折りたたみ蚊帳も麻であった。

 麻は丈夫で風通しがいいばかりでなく、蚊を寄せつけない成分を有したからである。

 麻と日本人の関わりは万般にわたっていたが、戦後のある時期から日本から麻が消えていった。

『広辞苑』で大麻の項を見ると、

①伊勢神宮や諸社が授けるお札(伊勢神宮のお札は神宮大麻と呼称)。

②神官がお祓いをするときの幣(ぬさ、美称は「おおぬさ」で漢字表記は大幣や大麻)。

③アサ科の一年草、古くから全国で栽培され、製品として糸、綱、網、帆布、衣料用麻布、下駄や草履の緒などを挙げている。

そして④項で、麻から製した麻薬、花序や葉からとったものをマリファナというとある。

 以上からも分かるように、麻は祭祀や衣食住に関わる日用品として大々的に利用されてきた。